第20章 人口、都市化、環境

図20.1 | 宇宙から眺めると、人口の違いがよくわかります。明るい部分は都市の中心部で、世界の人口のますます大きな部分を収容しています。暗い地域は人口がまばらです。地球規模だけでなく、地域内の違いも注目に値します。アフリカは、南部、西部、北部のいくつかの人口密集地域を除いて、ほとんど明かりがありません。インドの輪郭は、その光によってほぼはっきりと浮かび上がっていて、その北と西に位置する国々と著しい対照を示しており、それとともにパキスタンのインダス川沿いの都市を示す光のラインがあります。アメリカは、ダラス、オクラホマシティー、ウィチタによって形成された線でほぼ真っ二つに分かれているように見えます。(Credit NASA Goddard Space Flight Center)

図20.1 | 宇宙から眺めると、人口の違いがよくわかります。明るい部分は都市の中心部で、世界の人口のますます大きな部分を収容しています。暗い地域は人口がまばらです。地球規模だけでなく、地域内の違いも注目に値します。アフリカは、南部、西部、北部のいくつかの人口密集地域を除いて、ほとんど明かりがありません。インドの輪郭は、その光によってほぼはっきりと浮かび上がっていて、その北と西に位置する国々と著しい対照を示しており、それとともにパキスタンのインダス川沿いの都市を示す光のラインがあります。アメリカは、ダラス、オクラホマシティー、ウィチタによって形成された線でほぼ真っ二つに分かれているように見えます。(Credit NASA Goddard Space Flight Center)

この章の概要

20.1 人口統計学と人口
20.2 都市化
20.3 環境と社会

はじめに

水圧破砕法の別称であるフラッキングとは、地中をドリルで掘削し、水、砂、独自の化学物質の混合物を高圧で岩盤に送り込むことによって、頁岩からガスや石油を回収するために使われる方法です。エネルギー企業はフラッキングをその産業における収益性の高い革命とみなしていますが、この方法には多くの懸念が伴います。

第一に、水圧破砕には大量の水が必要です。水の輸送には高い環境コストがかかります。ひとたびフラッキング用の化学物質と混合された水は、人間や動物の飲用には適しませんが、汚染された水の10%から90%は水循環に戻されると推定されています。第二に、フラッキング混合物に使用される化学物質には発がん性がある可能性があります。これらの化学物質は採掘現場付近の地下水を汚染するかもしれません(Colborn, Kwiatkowski, Schultz, and Bachran, 2011; United States, 2011)。業界のリーダーたちは、このような汚染の可能性は低く、汚染が発生したとしても、それは偶発的なものであり、採掘のリスクとして予想されるものではなく、避けられない人為的な誤りに関連したものであると示唆していますが、米国環境保護庁によるフラッキングの調査は現在進行中です(Environmental Protection Agency, 2014)。第三の懸念は、フラッキングが地域の地震に関する安定性を損なうことによって、小規模な地震を引き起こすことです(ただし、従来の石油・ガス生産によって引き起こされる誘発地震のほうがはるかに多いです)(USGS, n.d.)。最後に、ガスは再生可能なエネルギー源ではありません。これは、化石燃料に依存し続けることに反対する人々の目には否定的に映ります。

フラッキングに利点がないわけではありません。その支持者は、失業率の低下や経済成長への貢献を示唆する統計を発表しています(IHS Global Insights, 2012)。エネルギー企業が、これまで採掘不可能だった、まったく未開発の石油やガスの埋蔵量にアクセスできるようになるため、フラッキングによって国内の石油生産量が増加し、エネルギーコストが低下します(IHS Global Insights, 2012)。最後に、天然ガスは石炭よりも低排出燃料であるため、フラッキングは産業エネルギーが大気環境に与える影響を軽減します。

天然ガスの生産が低価格化したことの複雑な影響の1つは、石炭の需要が激減したことです。石炭は天然ガスよりも生産するのが高価であり、環境破壊もより深刻です。そして石炭産業はペンシルバニア州、ウェストヴァージニア州、ケンタッキー州など一部の地域に集中しています。自動化はすでに石炭産業の雇用機会を奪っていました。フラッキングが普及する数十年前から、石炭会社は人と機械の入れ替えを広く始めていました(Vavra, 2017)。米国は過去数十年よりも多くの石炭を生産していましたが、かつてないほど少ない労働者数でそれを行っていました。ピーク時には石炭産業は100万人近くを雇用し、その繁栄する町は他のビジネスを牽引しました。2015年現在、石炭産業の雇用者数は約5万人です(Money Illusion, 2016)。安価な天然ガスは、石炭産業が抱え続けるいくつもの問題に寄与する要因の1つに過ぎません。石炭会社は絶えず閉鎖されており、地域全体が新たに解雇され、雇用を見つけることができない労働者であふれています。

あなたがこの章を読むに際し、増加する世界人口が、環境への懸念と産業・経済成長の機会とのバランスをどのようにとることができるかを考えてみてください。米国のエネルギー供給の海外依存度を下げる必要性によって、どれほどの水質汚染が正当化され得るのか考えてみましょう。フラッキングに伴う経済成長は、環境悪化に見合うものでしょうか?関連産業である石炭産業がフラッキングによってさらに衰退するのを目の当たりにして、私たちはその労働者に何らかの補償や追加支援をする義務があるのでしょうか?

図20.2 | これは、ペンシルバニア州ライカミング郡のマーセラス・シェール・ガス採掘現場です。(Credit: Nicholas A. Tonelli/flickr)

図20.2 | これは、ペンシルバニア州ライカミング郡のマーセラス・シェール・ガス採掘現場です。(Credit: Nicholas A. Tonelli/flickr)

フラッキングの議論が示すように、環境や、人々がどこでどのように暮らすかに結びついた重要な社会問題がいくつもあります。社会学者たちは、人口統計学、つまり人口と人口が都市化にどう関係しているかとについての研究、都市における社会的、政治的、経済的関係の研究を通じて、こうした問題を検討し始めます。環境社会学者は、人間が環境とどのように相互作用しているかを研究します。今日、歴史上何度もそうであったのと同じように、私たちはこれらの分野の多くで対立しています。世界の人口は2011年から2012年にかけて70億人に達しました。80億人に達するのはいつになるでしょうか?私たちの惑星はそのような人口を維持できるでしょうか?スターバックスのカップから、毒性化学物質を含む旧式の携帯電話、堆肥化できるはずの食品廃棄物まで、私たちはこれまで以上に多くのゴミを排出しています。あなたは自分のゴミがどこに行き着くのかを知らないかもしれません。そして、この問題は世界中に存在しますが、ゴミ問題はしばしば都市部でより深刻になります。都市と都市生活は、社会と環境の双方に新たな課題を生み出し、それにより人と場所との相互作用が極めて重要になっています。

社会学者は人口や都市化の問題をどのように研究しているのでしょうか?機能主義的な社会学者は、人口、都市化、環境のあらゆる側面が、死活的に重要で結束力のある要素として機能しており、社会の継続的な安定を確保しているということに注目するかもしれません。彼らはグローバルな人口の増加がいかに他国への/他国からの移住を促し、その移住がいかに国家間の結びつきを強めるかを研究するかもしれません。あるいは、彼らは移住が環境問題に与える影響について研究することもあります。例えば、強制移住や、その結果生じる新しい集団を支える地域の能力の変化は、土地を追われた人々と移住先の地域の両方にどのような影響を与えているでしょうか?機能主義者が研究する可能性のあるもう1つのトピックは、都市のさまざまな区域が文化的・経済的な必要性に応えるためにどのように特化しているかということです。

不平等の創出と再生産に興味を持つ紛争理論家なら、出生率が低い傾向にある中核国と比べて、周縁国が家族計画を持たないことが、その国全体の人口にどのような影響を与えるのかを問うかもしれません。あるいは、どのようにしてインナーシティー[都市中心部]は仕事や教育、その他の機会がほとんどないゲットーへとなるのでしょうか?紛争理論家は、環境的な人種差別やその他の形態の環境的不平等について研究することもあるでしょう。例えば、ハリケーンのカトリーナの際、ニューオリンズ社会のどの部分が避難命令に最も敏感に反応したでしょうか?どの地域が洪水の影響を最も受けたでしょうか?また、避難中と避難前の両方において、その地域の人々はどこで(どのような状況で)過ごしていたでしょうか?

集団や個人の日々の相互作用に関心を持つシンボリック相互作用論者であれば、家族計画に関する情報がさまざまな集団に提示され、理解される方法や、人々が都市生活を経験し理解する方法、地球規模の気候変動の存在(または不在)を他人に納得させるために人々が使う言葉といったトピックを研究するかもしれません。例えば、一部の政治家は地球温暖化の研究をジャンク・サイエンスとして紹介したいと望み、他の政治家はそれが証明された事実だと主張します。

20.1 人口統計学と人口

学習目標

この節が終わるまでに、あなたは次のことができるようになります:

  • 出生率や死亡率などの人口統計学的指標について説明する
  • マルサス理論、コーニュコピア理論、人口ゼロ成長理論、人口転換理論など、さまざまな人口統計理論について記述する
  • 現在の人口動向とパターンを評価する
  • 国内避難民、亡命希望者、難民を区別する
図20.3 | 80億人近くいる地球の人口は常に移動していますが、その方法はさまざまです。ここで見られるように、ベトナムでは自転車、オートバイ、スクーターがアメリカの多くの都市よりも一般的です。また、いくつかの国ではCOVID-19よりずっと前からマスクが一般的でした。(Credit: Esin Üstün/flickr)

図20.3 | 80億人近くいる地球の人口は常に移動していますが、その方法はさまざまです。ここで見られるように、ベトナムでは自転車、オートバイ、スクーターがアメリカの多くの都市よりも一般的です。また、いくつかの国ではCOVID-19よりずっと前からマスクが一般的でした。(Credit: Esin Üstün/flickr)

2011年から2012年にかけて、地表にいる人間の数は70億人の節目に達しました。これが生じた速度は、50億人から60億人に増加するのに要した時間からの指数関数的な増加を示しています。要するに、地球は埋まりつつあるということです。私たちは、この10年のうちに80億人の人口を抱えることになるでしょう。全体として人口が増加している一方で、増加が鈍化している国や地域もあります。また、転居や移住によっても、ある地域の人口構成や人口量は変化します。このような動態を正しく理解し、それに関する意思決定を行うために、私たちは人口統計学、つまり人口についての研究に目を向けます。人口統計学の3つの重要な側面は、出生、死亡、移住です。

ある社会の出生率は、生まれた子供の数を示す指標です。出生数は一般的に、妊娠可能年齢の女性に生まれる子供の可能な数を示す妊孕数よりも低いです。社会学者は、粗出生率(人口1000人あたりの年間出生数)を用いて出生を測定します。出生率が出産を測定するのと同様に、死亡率は死亡する人の数を示す指標です。粗死亡率は、人口1000人あたりの年間死亡数から導き出される数値です。出生率と死亡率を一緒に分析することで、研究者は人口の全体的な成長を理解することができます。

人口を研究する上でのもう1つの重要な要素は、ある地域に出入りする人々の移動です。移住は、定住するためにある地域へと移動することを記述する移入と、ある地域から出て別の定住地に移動することを指す移出という形態をとることがあります。移住は、自発的なもの(大学生が留学する場合)、非自発的なもの(シリア人が戦争で荒廃した地域から避難した場合)、強制的なもの(多くのネイティブ・アメリカン部族が何世代にもわたって住んでいた土地から追い出された場合)となることがあります。

大局的な観点

大量移住の危機

図20.4 | この2021年3月に撮影された、ビニールで区切られた収容エリアにいる数十人の子供たちの写真は、バイデン政権の初期に世論の反発を呼んだ一群の写真のうちの1つです。それは2014年と2018年の国境危機における同様の光景や状況の何年も後のことでした。(Credit: Defense Visual Information Distribution Service)

図20.4 | この2021年3月に撮影された、ビニールで区切られた収容エリアにいる数十人の子供たちの写真は、バイデン政権の初期に世論の反発を呼んだ一群の写真のうちの1つです。それは2014年と2018年の国境危機における同様の光景や状況の何年も後のことでした。(Credit: Defense Visual Information Distribution Service)

ここ最近の3つの大統領政権のいずれにおいても、米国は少なくとも一度は南部国境で危機に直面しました。混雑した収容施設に収容された子供たちが、山積みにされた光沢のあるプラスチックの緊急用毛布に覆われている映像は、しばしばトランプ大統領時代に関連付けられましたが、オバマ大統領やバイデン大統領も同じ状況にある子供たちを目の当たりにしています。一部の人からは檻と表現され、移民の人々からはしばしば「ペレラス(犬小屋)」や「ヒエレラス(保冷箱)」と呼ばれることもある収容施設は、本来は人々が審問や関連する難民手続きを待つ間の一時的な短期滞在を意図していたものでした。しかし、国境を越える人々の数があまりにも多く、時には数万人の子供も含まれていたため、システムが追いつかなくなったことが何度もありました。収容状況は嘆かわしいものです。結果は不確実です。それでも、人々はとにかく国境を越えます。

私たちはどのようにしてここにたどり着いたのでしょうか?2008年に可決された超党派の法律により、同伴者なしの未成年者は移民裁判官による審問を受けることが保証され、そこで彼らは迫害や拷問の「信憑性のある」恐怖に基づく亡命を申請できるようになりました(U.S. Congress, 2008)。一部のケースでは、このような子供たちは身寄りを探しており、移民の地位に関する審問を待つ間、家族のもとに預けられました。他のケースでは、彼らは里親制度に参加したり、非営利団体や営利団体が運営する170の収容施設に預けられたりします。最後に、手続き中に18歳になった人々は、時には誕生日に勾留センターに移されることもあります(Montoya-Galvez, 2021)。アメリカの多くの人々は、2014年と2018-19年に危機が起こるまで、こうした政策や状況を受け入れていたか、あるいは知りませんでした。移民の子供たちが信じられないほど流入したこれらの時点において、国境管理、難民サービス、支援団体はその急増に圧倒されました。オバマ政権もトランプ政権も、法律や執行のためのガイドラインの変更を推し進めました(Gomez, 2014 and Kanno-Youngs, 2020)。

オバマ政権は決定プロセスをより迅速に行おうとしました。2014年には5万人以上の同伴者なしの未成年者が保護され、前述のような滞留が生じました。トランプ政権は、一緒に到着した親子を引き離すなどの政策を通じて、移住を思いとどまらせようとしました。この政策はトランプ自身の政党の党員だけでなく、他の多くの団体からも非難され、最終的には大統領が撤回するまで一連の法的打撃を受けました。その後の調査で、数千人とは言わないまでも、数百人の子供たちが長期間にわたって親から引き離されたままであることが判明しました(Spagat, 2019)。

国境での状況は子供たちの健康と安全にとって極めて脅威的ですが、この状況にどう対処すべきかについて、米国の人々や政策立案者の意見は分かれています。多くの場合、こうした子供たちはさまざまな暴力や極度の貧困から逃れてきています。米国政府は、こうした危機を回避する最善の方法は、移民の母国でこうした状況に対処することだと繰り返し指摘してきました。しかし、これらの国々への財政援助や、不法行為を取り締まるよう各国政府に圧力をかけても、状況が速やかに、あるいは一貫して変化する可能性は低いです。国境で移民の子供たちの急増に直面するのは、バイデン政権が最後ではないかもしれません。

機能主義的な視点の理論家であれば、未成年の亡命希望者の突然の流入によって引き起こされる逆機能に焦点を当てるかもしれませんし、紛争の視点の理論家であれば、先進国の構成員によるラテンアメリカの低開発国からの地位の低い移民の扱い方に対して、社会階層がどのように影響しているのかに注目するかもしれません。相互作用論者なら、移民の子供たちの存在に抗議する人々の態度の中に何らかの意味を見出すかもしれません。あなたにとって、どの理論的視点が最も理にかなっていますか?

人口増加

出生率、死亡率、移住率の変化は、人口構成、つまりある人口についての人口統計学的プロファイルのスナップショットを作り出します。この数値は、社会、国家、世界の地域、その他の集団について測定することができます。人口構成には、性比(女性100人に対する男性の数)と、人口ピラミッド(性別・年齢別の人口分布図)が含まれます(図20.5)。

図20.5 | この人口ピラミッドは、2019年の米国の人口の年齢と性別による内訳を示しています。(Credit: Populationpyramid.net)

図20.5 | この人口ピラミッドは、2019年の米国の人口の年齢と性別による内訳を示しています。(Credit: Populationpyramid.net)

表20.1 | 国によって異なる出生率と死亡率。表が示すように、出生率と死亡率(人口構成を作り出す要素)は国によって大きく異なります。このデータは2018年のものであり、変化は絶えず起こっています。例えば、2014年には、アフガニスタンの成人女性1人あたりの子供の数は5.4人で、一般的に1家族あたり平均して1人多かったです。そして、米国はわずかに高く、2.0でした。(World Bank 2019)

表20.1 | 国によって異なる出生率と死亡率。表が示すように、出生率と死亡率(人口構成を作り出す要素)は国によって大きく異なります。このデータは2018年のものであり、変化は絶えず起こっています。例えば、2014年には、アフガニスタンの成人女性1人あたりの子供の数は5.4人で、一般的に1家族あたり平均して1人多かったです。そして、米国はわずかに高く、2.0でした。(World Bank 2019)

表20.1で3か国を比較すると、アフガニスタンとフィンランドでは男性が女性より多いのに対し、米国では逆であることがわかります。また、アフガニスタンの出生率と死亡率は、他の2か国のどちらよりもかなり高いです。3つの国とも、出生率は近年低下していますが、アフガニスタンの低下(女性1人あたりの子供の数が5.4人から4.4人へ)が最も大きな影響を与えるでしょう(World Bank, 2019)。あなたはこれらの統計に驚きましたか?人口構成はさまざまな国の政治情勢や経済にどのような影響を与えると思いますか?

人口統計理論

社会学者は長い間、人口問題のことを人間の相互作用を理解するための中心的なものとして見てきました。以下で私たちは、社会学的思考に影響を与える、人口についての4つの理論を見ていきます:それは、マルサス理論、人口ゼロ成長理論、コーニュコピア理論、および人口転換理論です。

マルサス理論

トマス・マルサス(1766-1834)はイングランドの聖職者で、増え続ける人口を支える地球の能力について悲惨な予測をしました。マルサス理論によれば、地球の環境収容力(利用可能な資源の量を考慮した上で、特定の地域にどれだけ多くの人が住めるか)を超える人間の人口は、3つの要因によって抑制されるでしょう。マルサスはこれらの要因が戦争、飢饉、病気であると特定しました(Malthus, 1798)。彼はこれらの要因に対して、「積極的抑制」と名前を付けました。なぜなら、それらは死亡率を高め、それにより人口を抑制するからです。それらと反対に作用するのが「予防的抑制」です。これらも、人口を抑制しますが、それは出生率を低下させることによるものです。予防的抑制には、産児制限と禁欲が含まれます。マルサスは、現実的に考えて、人々がある年に生産できる食料は限られているにもかかわらず、人口は幾何級数的な速さで増加していると考えました。やがて人々は食料不足に陥り、飢え始めるだろうと彼は考えました。そして、人々はますます希少になる資源をめぐって戦争へと向かい、人口が管理可能なレベルまで減少し、そしてサイクルがまた新しく始まるでしょう。

もちろん、これは正確にこの通りには起こっていません。人類の人口はマルサスの予測をはるかに超えて増え続けています。では何が起こったのでしょう?なぜ私たちは滅亡しなかったのでしょうか?私たちがこの惑星の人口を増やし続けている理由は3つある、と社会学者は考えています。第一に、食料生産における技術的進歩により、一人あたりが生産できるカロリーの量と質が向上したことです。第二に、人類の創意工夫によって、病気による死亡を抑制する新しい医療が開発されました。最後に、避妊やその他の形態の家族計画の発達と普及により、人口増加のスピードが減少しています。しかし、将来についてはどうでしょうか?一部の人々はまだマルサスが正しく、地球の人口を支える十分な資源がまもなく枯渇すると信じています。

人口ゼロ成長

ポール・エーリックという名前の新マルサス主義の研究者は、マルサスの予測を20世紀に持ち込みました。しかしながら、エーリックによれば、地球の人口が健全であり続けるために重要な役割を果たすのは環境であり、特に食料供給には限定されません(Ehrlich, 1968)。エーリックの考えは、特権を持つ人々が水や空気など多くの環境資源を使い果たしたり、汚染したりしているため、人類の人口が完全な環境崩壊に向かって急速に進んでいることを示唆しています。彼は人口ゼロ成長(ZPG)という目標を提唱しました。それは、出生や移入によって人口に加わる人の数と、死亡や移出によって人口から失われる人の数が等しくなるというものです。この概念への支持は賛否両論あるものの、それはまだ世界的な人口過剰に対するあり得る解決策として考えられています。

コーニュコピア理論

当然のことながら、一部の理論家は、世界人口が自らを維持する上で有害な問題に直面するという悲観的な仮説にあまり重きを置いていません。コーニュコピア理論[豊饒の角の理論]は、人類が自滅するという考えを一笑に付し、人間の創意工夫によって環境的・社会的問題が発生しても解決できると主張します。その一例として、食料供給の問題が挙げられます。この理論では、もし私たちがより多くの食料を必要とするならば、農業科学者たちは、食料を栽培する方法を見つけ出すだろうと主張します(彼らがすでに何世紀にもわたってそうしてきたように)。結局のところ、この視点では、人間の創意工夫は何千年もの間、この課題に取り組んできており、このパターンが続かない理由はありません(Simon, 1981)。

人口転換理論

私たちは環境災害に向かっており、私たちが知っているような人類の存在は終わりを迎えると考えるか、あるいは、人々は変わりゆく状況に常に適応していくと考えるかにかかわらず、人口増加には明確なパターンが見られます。社会は、非工業社会から脱工業社会へと進化するにつれて、予測可能な連続性に沿って発展します。人口転換理論(Caldwell and Caldwell, 2006)は、将来の人口増加は予測可能な四段階のモデルに沿って発展するであろうということを示唆しています。

第一段階では、出生率、死亡率、乳幼児死亡率のすべてが高く、平均余命は短いです。この段階の例は、米国の1800年代です。国々が工業化を開始すると第二段階に入り、出生率が高い一方で、乳幼児死亡率と死亡率は低下します。平均余命も延びます。アフガニスタンは現在この段階にいます。ひとたび社会が完全に工業化されると第三段階に入り、出生率は低下しますが、平均余命は伸び続けます。死亡率は低下し続けます。メキシコの人口はこの段階にいます。最終段階である第四段階では、脱工業時代の社会が見られます。出生率も死亡率も低く、人々はより健康で長生きし、社会は人口安定の段階に入ります。全体の人口が減少することさえあるかもしれません。例えば、スウェーデンは第四段階にいるとみなされています。

国連人口基金(United Nations Population Fund, 2008)は、各国を高出生、中出生、または低出生に分類しています。国連(UN)は、現在サハラ以南のアフリカに集中している高出生国では、2011年から2100年の間に人口増加が3倍になると予測しています。中出生率の国(米国、インド、メキシコはすべてこのカテゴリーに入ります)では、成長は約26%になると予想されています。また、中国、オーストラリア、ヨーロッパの大半のような低出生国では、実際には約20%の人口減少が見込まれています。以下のグラフはこの傾向を示しています。

図20.6 | アフリカの予測人口。このグラフはアフリカ大陸に位置する国々の人口増加を示しています。その多くは高い出生率を有しています。(Credit: USAID)

図20.6 | アフリカの予測人口。このグラフはアフリカ大陸に位置する国々の人口増加を示しています。その多くは高い出生率を有しています。(Credit: USAID)

図20.7 | アメリカ合衆国の予測人口。アメリカ合衆国の出生率は中程度であるため、予測される人口増加は比較的緩やかです。(Credit: USAID)

図20.7 | アメリカ合衆国の予測人口。アメリカ合衆国の出生率は中程度であるため、予測される人口増加は比較的緩やかです。(Credit: USAID)

図20.8 | ヨーロッパの予測人口。この図は、今世紀の残りの期間におけるヨーロッパの予測される人口増加を示しています。(Credit: USAID)

図20.8 | ヨーロッパの予測人口。この図は、今世紀の残りの期間におけるヨーロッパの予測される人口増加を示しています。(Credit: USAID)

米国の移住パターンと態度の変化

世界的な移住のパターンは変化していますが、米国が最も人気のある移住先であることに変わりはありません。1990年から2013年にかけて、米国に住む移民の数は6人に1人から5人に1人に増加しました(The Pew Research Center, 2013)。全体として、米国には約4500万人の外国生まれの人々が住んでいますが、米国市民は約300万人しか外国に住んでいません。米国へと移住する外国生まれの市民のうち、55%はラテンアメリカとカリブ海地域の出身です。しかしながら、ここ数年は、ラテンアメリカ諸国よりもアジア諸国からの人々の入国が多くなっています(Budiman, 2020)。

米国に合法的に居住する外国生まれの人々の数のほうが多いですが、2017年現在、約1050万人が合法的な地位を持たずに米国に居住しています(Budiman, 2020)。米国内の移民のほとんどは、テキサス、フロリダ、カリフォルニアのいずれかに住んでいます。

政策変更やCOVID-19が難民受け入れに影響を与える以前でさえ、難民として正式に入国した人の数は比較的少ないものでした。2016年には、(移民の総数100万人超のうち)約8万5000人の難民が米国に入国が認められ、その最大の部分はコンゴ民主共和国からの入国者でしたが、2020年には難民の数は1万8000人にまで減少しました。

ほとんどの市民は、この国の移民政策に調整が必要であることに同意しています。最近の全国調査では、3分の2以上(69%)の人が、納税や身元調査などの他の要件を満たせば、不法移民にも市民権取得の道を与えるべきだと考えていました。さらに多くの人々(72%)が、子供の頃に移住した人々が市民権を獲得できるようにするDREAM法[外国人未成年者のための発達、救済、教育法]の成立を支持していました。どちらの調査でも、共和党、民主党、無党派層の過半数が市民権取得への道を支持していました(Vox and Data for Progress, 2021)。

20.2 都市化

学習目標

この節が終わるまでに、あなたは次のことができるようになります:

  • 米国における都市化の過程と、世界における都市人口の増加について記述する
  • 郊外、準郊外、同心円地帯の機能を分析する
  • さまざまな社会学的視点から都市化について議論する
図20.9 | ニューヨーク市の煌めきは都市生活の象徴的なイメージです。(Credit: Jauher Ali Nasir/flickr)

図20.9 | ニューヨーク市の煌めきは都市生活の象徴的なイメージです。(Credit: Jauher Ali Nasir/flickr)

都市化とは、都市における社会的、政治的、経済的な関係についての研究であり、都市社会学を専門とする者は、それらの関係を研究します。ある意味では、都市は普遍的な人間行動の縮図であり、また別の意味では、独自の人間行動を生み出す独特の環境を提供しています。農村部と都市部の間に厳密な境界線はなく、むしろ、一方が他方に滲み出るような連続性があります。しかしながら、ひとたび地理的に集中した人口が約10万人に達すれば、その呼称が何であろうと、一般的には都市のように振る舞います。

都市の成長

社会学者ギデオン・ショーバーグ(Sjoberg, 1965)によれば、都市の発展には3つの前提条件があります:第一に、新鮮な水と好ましい気候を備えた良好な環境、第二に、非農家を支える食料余剰を生み出す高度な技術、第三に、社会の安定と安定した経済を保証する強力な社会組織です。最初の都市が古代メソポタミアのどこかで発展したことは、ほとんどの学者が認めるところですが、正確な場所については意見が分かれています。初期の都市のほとんどは今日の基準からすると小規模であり、最大の都市は人口約65万人のローマであった可能性が高いです(Chandler and Fox, 1974)。古代都市の規模を制限する要因としては、適切な下水管理の欠如、限られた食料供給、移民の制限などが挙げられます。例えば、農奴は土地に縛られ、交通手段は限られていて非効率的でした。今日、都市の成長に最も影響を及ぼしているのは経済力です。最近の経済不況で住宅価格が下落したため、研究者たちはそれに応じて都市の移動パターンに何が起きるかを見守っています。

図20.10 | 米国の人口の比率。この図が示すように、米国では農村部から都市部への移動が劇的かつ継続的に生じています。(Credit: the U.S. Census Bureau)

図20.10 | 米国の人口の比率。この図が示すように、米国では農村部から都市部への移動が劇的かつ継続的に生じています。(Credit: the U.S. Census Bureau)

米国の都市化

アメリカでは、工業化時代に都市化が急速に進みました。工場で働く機会がどんどんと増えるにつれて、労働者は農場(および彼らを取り囲んでいた農村地域)を離れ、都市へと移り住みました。マサチューセッツの工場町からニューヨークの長屋まで、工業化時代には貧しい労働者がアメリカの都市に流入しました。この国の歴史を通じてさまざまな時期に、南北戦争後の南部の黒人から最近の移民に至るまで、特定の人口集団が都市でのより良い生活を求めて都市中心部へと移動してきました。

現実世界における社会学

現代世界における難民と亡命希望者の管理

2013年、世界の難民、亡命希望者、国内避難民の数は、第二次世界大戦後初めて5000万人を超えました。その半数は子供たちでした。難民とは、戦争や迫害、自然災害から逃れるために自国を離れることを余儀なくされた個人と定義され、亡命希望者とは、難民としての地位の主張が正当であると確認されていない人々を指します。一方、国内避難民は難民でも亡命希望者でもありません。国内避難民は、自国の国境内にとどまりながら自分の家から逃れています。

2013年の増加の大部分はシリアでの戦争によって引き起こされたもので、250万人が難民としての地位を求めざるを得なくなり、さらに650万人が国内避難民となりました。中央アフリカ共和国や南スーダンでの暴力も、人々の総数に大きな影響を与えました(The United Nations Refugee Agency, 2014)。

難民は食料、水、住処、医療といった形態の支援を必要としており、これは対外援助を行っている国、難民を受け入れている国、現地で個人やグループと活動している非政府組織(NGO)にとって世界的な意味合いを持ちます(The United Nations Refugee Agency, 2014)。病人、高齢者、子供、財産がほとんどなく長期的な計画もない人々を含む、この大量の移動する人口はどこへ行くことになるのでしょうか?

郊外と準郊外

都市がますます混雑し、多くの場合、貧困と高コストが深刻化するにつれ、ますます多くの人々が都市から離れるように移住し始めました。しかし、(都市に移住する前に住んでいたような)田舎の小さな町に戻るのではなく、これらの人々は仕事のために都市に近いアクセスを必要としていました。1850年代、都市人口が大幅に拡大し、交通手段が改善されると、郊外が発展しました。郊外とは、都市を取り囲むコミュニティーのことで、典型的には、毎日通勤するには十分近いものの、都市に住むよりも十分広い空間を確保できるほどには離れています。20世紀初頭の牧歌的な郊外の風景は、スプロール化によってほとんど姿を消しました。郊外のスプロール化は交通渋滞を助長し、それが通勤時間を増加させます。そして、新しい郊外が都心中心部からどんどんと遠く離れて開発されるにつれて、通勤時間と距離は増加の一途をたどりました。同時に、この動態は石油などの天然資源の使用量を飛躍的に増加させ、それが今度は炭素排出という形で公害を増加させました。

郊外がますます混雑し、その魅力が失われるようになるにつれ、余裕のある人々は準郊外に移り住むようになりました。準郊外とは、郊外の環状体の外側に存在するコミュニティーのことで、一般的に、より広いスペースを求め、通勤距離を長くする余力のある、さらに裕福な家族が住んでいます。郊外、準郊外、大都市圏のすべてが組み合わさって大都市(メトロポリス)を形成します。ニューヨークは米国初の巨帯都市(メガロポリス)です。巨帯都市とは、複数の都市とそれを取り囲む郊外を包含する巨大な都市回廊です。こうした大都市は膨大な量の天然資源を使用し、米国の景観の大きくなりつつある一部を形成しています。

図20.11 | ロサンゼルスのスプロール化は、長い通勤時間と交通渋滞を意味します。(Credit: Doc Searles/flickr)

図20.11 | ロサンゼルスのスプロール化は、長い通勤時間と交通渋滞を意味します。(Credit: Doc Searles/flickr)

社会政策とディベート

白い囲い柵ばかりが郊外ではない:パリのバンリュー

郊外を郊外たらしめているものは何でしょうか?簡単に言えば、郊外とは都市を取り囲むコミュニティーのことです。しかし、あなたが郊外というものを心に思い浮かべるとき、そのイメージはあなたがどの国を故郷とするかによって大きく異なるかもしれません。アメリカでは、ほとんどの人は、郊外とは個人住宅を持つ上流階級や中流階級の人々が住む場所だと考えます。フランスのような他の国では、郊外は「バンリュー」と呼ばれ、公営住宅や貧困地域の代名詞となっています。実際、パリのバンリューは民族的暴力と犯罪で悪名高く、都市中心部よりも失業率が高く、貧困にあえぐ住民が多いです。さらに、バンリューはかなり多くの移民人口を抱え、パリではアラブ系とアフリカ系の移民がほとんどです。これは、典型的な白い柵に囲まれた家々の並ぶ郊外という米国のお決まりのイメージとは相反しています。

2005年、警察から隠れていた二人の少年が感電死した後、クリシー=ス=ボワのバンリューで深刻な暴動が起こりました。彼らは不法侵入の現場近くという悪い時に悪い場所にいて、警察が自分たちの無実を信じてくれないことを恐れたために隠れていたと考えられています。そのわずか数日前、内務相のニコラ・サルコジ(後に大統領に就任)は、都市部の暴力に対する新たな対策を喧伝する演説を行い、バンリューの人々を「暴徒」と呼んでいました(BBC, 2005)。死者とそれに続く暴動の後、サルコジは暴力に対する容認ゼロ政策を繰り返し、警察を増派しました。結局、暴力はフランスの30以上の町や都市に広がりました。何千台もの車が燃やされ、何百人もの人々が逮捕され、警察官たちも抗議者たちも重傷を負いました。

当時のジャック・シラク大統領は、このような破滅的な騒乱につながる根本的な問題をバンリューが解決するのを助けるために、住宅プログラム、雇用プログラム、教育プログラムにさらに多くの資金を投入するとの約束によって、これに対応しました。しかし、新たに打ち出されたプログラムはどれも効果がありませんでした。サルコジは若年犯罪者に対する厳しい規制を掲げて大統領選に出馬し、2007年にこの国は彼を選出しました。サルコジの当選に呼応するように、さらなる暴動が続きました。2010年、サルコジはバンリューの犯罪に対して「容赦なき戦争」を約束しました(France24, 2010)。クリシー=ス=ボワの暴動から6年経った現在も、バンリューの人々にとって状況は好転していません。

社会政策とディベートの囲み記事が示すように、郊外にもそれ相応の社会経済的な問題があります。米国では、ホワイトフライトとは、経済的に安定した白人が、人種が混在する都市部から郊外へと移住することを指します。この現象は20世紀を通じて起こりましたが、その原因は、ブラウン対教育委員会事件によって人種隔離が法的に廃止されたことや、マリエル難民事件でキューバからマイアミへと人々が逃れてきたことなど、多岐にわたります。現在の傾向としては、中流階級のアフリカ系アメリカ人家族が都市から離れるホワイトフライトのパターンに従う一方、裕福な白人は歴史的に黒人が多数を占めていた都市に戻っています。その結果、人種、社会経済、近隣地域、コミュニティーの問題は、依然として複雑で困難なものとなっています。

世界の都市化

工業化時代には、世界的に成長が加速しました。工場の発展により、人々は農村部から都市部へと移り住み、新しい技術によって輸送、食料生産、食料保存の効率が高まりました。例えば、1670年代半ばから1900年代初頭にかけて、ロンドンの人口は55万人から700万人に増加しました(Old Bailey Proceedings Online, 2011)。ニューヨーク、ロンドン、東京といった世界的に人気のある都市は、いずれも脱工業都市の例です。都市が製造業を基盤とする工業社会から、サービスや情報を基盤とする脱工業社会へと進化するにつれ、ジェントリフィケーション[高級住宅地化]がますます一般的になっています。ジェントリフィケーションは、中流階級や上流階級の人々が、歴史的にあまり豊かでなかった都市部に入り込んで改装する一方で、その結果生じる価格圧力によって、都市部の貧しい底辺層がそのような地域から都市の中のどんどん衰退していく部分へと退去せざるを得なくなることによって起こります。

世界全体では、現在、世界人口の55%が都市部に住んでおり、最も都市化が進んでいる地域は北米(82%)、次いでラテンアメリカ/カリブ海(81%)、三番目がヨーロッパ(74%)です。これに比べて、アフリカの都市化率はわずか40%ですが、その国々のうちの1つであるナイジェリアは、今後の年月で大幅に都市化すると予測されています。3700万人の人々を抱える東京は、人口では世界最大の都市であり、ニューデリーは2900万人で二番目の大きさです。世界で最も人口密度の高い都市は、現在、その大部分がグローバル・サウスに集中しており、最大の都市がグローバル・ノースにあった数十年前とは明らかに異なっています。今後40年間、都市化された人口、特に低開発国の人口にとって最大のグローバルな課題は、持続可能な開発とも呼ばれる、自然環境を枯渇させたり損なったりすることなく開発を達成することでしょう(United Nations, 2018)。

都市化に関する理論的視点

都市化の問題は、社会学の研究において重要な役割を果たしています。都市では人種、経済、人間の行動が交錯します。機能主義と紛争理論という社会学の視点を通して、都市化を見てみましょう。都市化に関する機能主義の視点は一般的に都市の生態学に焦点を当て、紛争の視点は政治経済に焦点を当てる傾向があります。

人間生態学は機能主義的な学問分野であり、人間とその構築物や自然の物理的環境との関係に注目しています(Park, 1915)。一般的に言って、都市の土地利用と人口分布は、人々が生活環境とどのように関わっているかを理解すれば、予測可能なパターンで起こります。例えばアメリカでは、車のために建設された州間高速道路という形で、個人や家族を受け入れるための交通システムが整備されています。対照的に、ヨーロッパのほとんどの地域では、高速鉄道や通勤路線などの公共交通機関や、さらには徒歩や自転車が重視されています。米国の都市計画に携わる人間生態学者にとっての課題は、自然の美しさを生かした景観や水景をデザインする一方で、無数の車が自由に行き来できる交通手段をどう確保するかを考え出すことです。(駐車場は言うまでもありません!)

同心円地帯モデル(Burgess, 1925)は、おそらく人間生態学の最も有名な例でしょう。このモデルでは、都市のことを、都市の中心から外側に向かって拡大する一連の同心円状のエリアとして捉え、そこではさまざまな「地帯」が隣接する地帯を侵食し(新しいカテゴリーの人々やビジネスが近隣の地帯の端を上書きし)、継承していきます(侵食後、新しい住民は侵食したエリアを再利用し、以前の住民を押し出します)。このモデルでは、都市の中心にある地帯Aは、ビジネスと文化の中心地区です。地帯Bは、都市の中心部を囲む同心円状で、かつての裕福な住宅地が、新しい移民人口のために安いアパートメントに分割されたものです。この地帯には、小規模な製造業、質屋、その他の零細ビジネスもあります。地帯Cは、労働者階級の住宅と確立された民族の居留地で構成されています。地帯Dには裕福な住宅、ホワイトカラー労働者、ショッピングセンターがあります。地帯Eには、(準郊外の)上流階級の邸宅と、郊外が含まれます。

図20.12 | この図には、同心円地帯モデルにおける都市を構成する地帯が描かれています。(Credit: Zeimusu/Wikimedia Commons)

図20.12 | この図には、同心円地帯モデルにおける都市を構成する地帯が描かれています。(Credit: Zeimusu/Wikimedia Commons)

機能主義的アプローチとは対照的に、紛争の視点に立った理論モデルでは、政治的・経済的指導者による具体的な決定によって、都市部がどのように変化するかに焦点が当てられます。こうした決定は一般に中流階級や上流階級に利益をもたらす一方で、労働者階級や下流階級を搾取します。

例えば、社会学者のフィーギンとパーカー(Feagin and Parker, 1990)は、政治的・経済的指導者が都市の成長をコントロールする3つの要因を示唆しています。第一に、これらの指導者は互いに協力し合いながら、都市の成長と衰退に影響を与え、資金の流れ先や土地利用の規制方法を決定しています。第二に、土地の交換価値と利用価値は、中流階級や上流階級に有利になるようにバランスが取られているため、例えば、貧困地域の公有地が工業用地として使用するために区画整理されることがあります。最後に、都市開発は構造(地方自治体などの集団)と主体(実業家や活動家を含む個人)の両方に依存しており、これらの集団は、土地が実際にどこでどのように利用されるかを決定する駆け引きの動向に関与しています。例えば、NIMBY(Not In My Back Yard:うちの裏庭ではやめてくれ)運動は、中流階級や上流階級の居住区で発生しやすいです。これは、積極的に関与する市民が、自分たちへの影響が懸念される劣悪な環境慣行に抗議するからであり、それにより、これらのグループが地元の土地利用をよりコントロールできるようになります。

20.3 環境と社会

学習目標

この節が終わるまでに、あなたは次のことができるようになります:

  • 気候変動とその重要性について記述する
  • 環境への懸念に対して環境収容力の概念を適用する
  • 汚染、廃棄物、電子機器廃棄物、毒性危険物がもたらす課題について説明する
  • 環境的人種差別の現実世界での例について議論する

環境社会学という下位分野は、人間と環境との関わり方を研究します。この分野は、人間とその構築物や自然環境との関係に焦点を当てている人間生態学と密接に関連しています。この分野は、極端な気象パターンや気候変動をめぐる政策闘争がニュースを席巻するにつれて、より注目度が高まっています。環境社会学の重要な要素に、環境収容力という概念があります。これは、所与の領域内で維持できる生命の最大量を記述するものです。この概念は放牧地や河川を指すこともありますが、私たちはこの概念を地球全体に適用することもできます。

図20.13 | 放牧地が少なすぎると牛が飢えます。(Credit: newbeatphoto/flickr)

図20.13 | 放牧地が少なすぎると牛が飢えます。(Credit: newbeatphoto/flickr)

大局的な観点

共有地の悲劇

あなたは「共有地の悲劇」という表現を聞いたことがあるかもしれません。1968年、ギャレット・ハーディンが書いた同タイトルの論文には、共有の牧草地が過放牧によっていかに荒廃したかが記述されていました。しかし、この現象に気づいたのはハーディンが最初ではありませんでした。1800年代にさかのぼると、オックスフォード大学の経済学者ウィリアム・フォースター・ロイドは、荒廃した公共の共有放牧地と、そのような限られた資源で不健康な家畜が飼育されている様子を見て、本質的に、共有地の環境収容力が限界を超えていることを見抜きました。しかしながら、(あらゆる人に開かれており)その土地に責任を負う者がいなかったため、誰もその土地を改善するために犠牲を払おうとしませんでした。放牧者は自分の群れの牛の数を増やすことで利益を得ましたが、過放牧によって傷んでいる土地の責任を負う必要はありませんでした。つまり、牛の頭数を増やすインセンティブはありましたが、自制するインセンティブはなかったのです。

1970年代に撮影されたアフリカの衛星写真には、この慣行の劇的な効果が示されていました。その画像には300平方マイル以上の暗いでこぼこな地域が写っていました。柵で囲まれた1つの大きなエリアがあり、そこにはたくさんの草が生えていました。柵の外側では、地面がむき出しになり、荒廃していました。その理由は簡単で、柵に囲まれた土地は、情報に通じた農民たちによって私有されており、彼らは放牧動物を注意深くローテーションさせ、定期的に土地を休ませていたからです。柵の外は遊牧民の使用する土地でした。1800年代のオックスフォードの牧畜民たちと同じように、遊牧民たちはより大きな善への影響を考慮することなく牛の頭数を増やしていきました。土壌が侵食され、植物が枯れ、牛が死に、そして最終的には、人々のうちの一部が亡くなりました。

この教訓は、牛を放牧する必要のない私たちにどのような影響を与えるのでしょうか?牛と同じように、私たちも生きていくためには食料と水ときれいな空気が必要です。世界の人口が増加し、数千万人が暮らす巨帯都市がますます大きくなるにつれ、地球の環境収容力の限界が問われています。家畜であれ人間であれ、多くの人々が他の人々のことをあまり考えずにものを取り上げれば、その結果はたいていは悲劇となります。

気候変動

あなたには「地球温暖化」という言葉の方がなじみがあるかもしれませんが、人間の活動、特に温室効果ガスの環境中への放出による気温の長期的な変化を指す言葉として現在使われているのは気候変動です。地球は全体として温暖化していますが、気候変動という用語は、包括的な温暖化傾向にもかかわらず、このプロセスの短期的な変動には気温の上昇と低下の両方が含まれることを認識しています。

気候変動は、何十年にもわたる科学的研究と、その存在を支持する高い科学的コンセンサスにもかかわらず、深刻な論争を呼ぶ主題です。例えば、NASAの科学者によると、2020年は2016年と並んで記録上最も気温の高い年となり、世界的に気温が上昇する傾向が続いています(NASA, 2021)。気候変動の影響の1つは、より極端な気象です。カテゴリー4のハリケーンの数から、ある冬の降雪量まで、記録的な気象現象がますます増えています。このような極端な気象現象は、テレビでドラマチックに報道される一方で、農作物や財産、生命に計り知れない損害を与える可能性があります。

では、なぜ論争が起きているのでしょうか?比較的最近まで、米国では、気候変動の存在が差し迫った脅威であるかどうか、また人間の活動が気候変動の原因であるか、あるいはその一因であるかどうかについて、意見が大きく分かれていました。しかし、今や米国は、市民が気候変動に懸念を抱いている多くの国の仲間入りをしたようです。この国は、それについて何をすべきかで分断されています。

2020年と2021年に実施された調査によると、アメリカ人の少なくとも60%が、気候変動は現実かつ差し迫った脅威であると考えていることが示されました(UNDP, 2021 and Global Strategy Group, 2021)。市民はまた、クリーンエネルギーや、気候変動につながる活動を制限するための行動に各国を関与させることを目的としたパリ協定などの国際的な取り組みに参加することをより支持しています。何がこれらの意見を変えたのでしょうか?このような世論調査では若い人々がより多く代表されており、彼らは気候変動への取り組みをより一貫して支持する傾向にあるのかもしれません。天候の継続的な厳しさと、費用のかかる広範な影響が、以前よりも無視できなくなっているのかもしれません。また、風力発電、太陽光発電、電気自動車など、環境に優しいエネルギー源の普及が、国中の人々に浸透してきたことも、意見の変化を後押しする一因かもしれません。しかしながら、深い溝も残っています。洋上風力発電所のようなクリーンエネルギー生産の増設は、通常、地元の厳しい反対を受けます(この章の前の部分の「うちの裏庭ではやめてくれ」という議論と同様です)。また、罰則を設けたり価格をつり上げたりして排出量を抑制する方法は、米国市民には歓迎されそうにありません。最後に、パリ協定のような世界的な合意は、厳格な強制力がないため、影響力は限定的でしょう。

世界システムの分析によれば、歴史的には(アメリカや西ヨーロッパのような)中核国が温室効果ガスの最大の排出源でしたが、これらの国は現在は脱工業社会へと進化していることが示唆されます。工業化した準周縁国や周縁国は、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を増やしています。脱工業化され、温室効果ガスを発生させる産業への依存度が低くなった中核国は、地球温暖化の原因に関して厳格な議定書の制定を望んでいますが、準周縁国や周縁国は、自分たちの経済を発展させるために同じ経済的チャンスが欲しいだけだと当然ながら指摘します。彼らは中核国の進歩によって不当に影響を受けましたから、中核国が現在において「グリーン」政策を主張するのであれば、彼らは埋め合わせや何らかの補助金を支払うべきです。この対立に簡単な答えはありません。中核国が工業化ブームの間に無知から利益を得たことは、「フェア」ではないのかもしれません。

汚染

汚染とは、ある環境(水、空気、土地)に有害なレベルの汚染物質が持ち込まれたときに起こることを指します。環境は多くの場合、顕著な変化なしに限られた量の汚染物質を維持することができ、水、空気、土壌はある程度まで自らを「治癒」することができます。しかしながら、ひとたび汚染物質のレベルがある一定の点に達すると、その結果は壊滅的なものとなり得ます。

安全でない水による腸チフス、コレラ、下痢で毎年何十万人もの子供たちが命を落とし、1億6000万人以上の子供たちが水の問題による栄養失調や成長障害に苦しんでいます。推定30億人が、手洗いのための清潔な水を家庭で利用できていません(CDC, 2016)。手洗いのための水がない人々の多くが、動物を扱う農業社会で生活していたり、他の多くの人々と一緒に都市で生活していたりすることを把握したうえで、その影響を考えてみてください。

水の危機は、これまで私たちが議論してきた他の多くの問題によって悪化しています。世界的なパンデミック、汚染、気候変動はすべて、清潔な水へのアクセスが欠けていることと相まって、より深刻な影響を及ぼします。最後に、清潔な水を手に入れるためのコストは、生存や社会的移動性の他の重要な側面を阻害する可能性があります。子供たちは水汲み係として、家族のための飲料水を運ぶために長い距離を徒歩で移動します。そのような子供たち(また、同様に薪を集める子供たち)は、学校を休んだり、関連する学習をこなせなかったりして、教育に専念することができなくなります(Water.org, 2021)。定期的な水汲みは、人によっては20キログラム(40ポンド)の水を30分以上もかけて運ぶこともあり、人々の身体、特にしばしばこの作業をこなす妊婦に悪影響を及ぼします。世界人口の増加に伴い、状況はますます悲惨になっています。水は21世紀における重要な資源争奪戦の場です。

すべての子供が学校で習うように、地球の70%は水でできています。この数字にもかかわらず、人間が使用できる水の量は有限であり、それは持続可能な水循環の中で絶えず利用され、再利用されています。しかしながら、私たちがこの豊富な天然資源を利用する方法によって、その多くが消費に適さず、生命を維持することができないものになっています。この章の冒頭で取り上げた石油や天然ガスの生産には大量の水が必要で、廃水は地下深くにとどめる以外に安全な場所がありません。しかし、もっと一般的な活動でも、多くの人が理解しているよりもはるかに多くの水を使用しています。アーモンドの生産にかかる膨大な水の量(カリフォルニア州の水供給の8%、アーモンド1粒あたりおよそ1ガロンに相当)は、コーヒー1杯を生産するのにかかる37ガロンと同様、大きな見出しを飾りました。しかし、すべての作物や家畜には「ウォーターフットプリント」があります。例えば、実際には酪農ミルクはアーモンドミルクよりも生産に多くの水を必要とすることが知られています。また、ステーキの生産には900ガロンの水が必要な場合もあります(WaterCalculuator.org, 2020)。

これらの水コストは、特に安全な水へのアクセスも問題になっている世界の地域で農作物を生産する場合、考慮すべき重要な点です。しかし、米国産の農作物のための灌漑用水使用量を削減しても、サハラ以南のアフリカではその効果は極めて限定的です。専門家のほとんどは、水質や衛生環境全般の改善、そして安全な水を得るために必要な移動距離の短縮に重点を置いています。

水質汚染は常に工業化、人口増加、都市化の副産物でした。クリーブランドのカヤホガ川は汚染によって何度も火事に見舞われ、米国がよりきれいな水を求めるようになったきっかけの一部となりました。他の国々も現在、同じような危機に直面しています。人口集中の結果として、人間の居住地に近い水は、未処理または部分的に処理された人間の排泄物(汚水)、化学物質、放射能、そして水生生物の生息が不可能な大規模な「デッドゾーン」を形成するのに十分なレベルの熱で頻繁に汚染されています。多くの中核国が採用している食料生産方法は、窒素や殺虫剤を大量に使用するもので、それらは再び水供給の中に戻ることになります。場合によっては、水質汚染は水生動物と陸生動物が消費する水生生物の質に影響を与えます。食物連鎖が進むにつれ、汚染物質は被食者から捕食者へと移動します。人間は食物連鎖のあらゆるレベルのものを摂取しているため、食物網のいくつかの枝を通じて蓄積された水銀などの発がん性物質を、最終的に摂取していることになります。

土壌

あなたはどこかの時点の英語の授業で『怒りの葡萄』を読んだことがあるかもしれません。スタインベックが描いた、ダストボウルによって家を追われたジョード一家の物語は、現在も続いています。中国でも、大恐慌時代のオクラホマと同じように、農業を拡大しようとして土壌を耕しすぎた結果、表土が広範囲にわたって消失してしまいました。

土壌侵食と砂漠化は、土壌汚染の数ある形態のうちの2つに過ぎません。さらに、私たちの水供給に害を及ぼす化学物質や汚染物質がどれも土壌に染み込み、同様の影響を及ぼすこともあります。何も育たない茶色い地帯は、土壌汚染の一般的な結果です。人口急増が地球にもたらす需要の1つは、より多くの食料を生産する必要性です。1960年代のいわゆる「緑の革命」では、化学者と世界的な援助団体が協力して、農薬を備えた現代的な農法を開発途上国に導入しました。その即座の結果は前向きなものでした。食料の収量が増加し、急増する人口に食料が供給されるようになりました。しかし、時が経つにつれ、現代的な農法がもたらす被害によって、伝統的な農家は当初よりも少ないものしか得られなくなり、これらの地域はさらに困難な状況に陥っています。

海岸浸食から貴重なビーチフロントの財産を守ろうとして特定のビーチを浚渫した結果、海岸線への暴風雨の影響が大きくなり、浜辺の生態系が損なわれました(Turneffe Atoll Trust, 2008)。これらの浚渫プロジェクトは、サンゴ礁、海草の藻場、海岸線を損傷し、海洋生物の大部分を死滅させる可能性があります。最終的に、この被害は地元の漁業、観光、その他の地域経済の一部を脅かすことになります。

廃棄物

図20.14 | もし廃棄物を捨てる場所を使い果たしたならば、どこに捨てるべきでしょうか?これは、地球上でますます切実になっている問題です。(Credit: Department of Environmental Protection Recycling/flickr)

図20.14 | もし廃棄物を捨てる場所を使い果たしたならば、どこに捨てるべきでしょうか?これは、地球上でますます切実になっている問題です。(Credit: Department of Environmental Protection Recycling/flickr)

あなたの1つ前の携帯電話はどこにありますか?その前の携帯電話は?あるいは、薄型テレビが普及する前に家族が持っていた巨大な古いテレビセットは?ほとんどの人にとって、その答えはきまり悪そうに肩をすくめるものでしょう。私たちは古い物品の末路に注意を払わないですし、電子機器は驚くほどの速さで価格が下がり、技術革新が進むため、私たちは頻繁にアップグレードするよう製造者によって訓練されてきました。

廃棄物の発生と管理は、ほとんどの中核工業国にとって大きな問題であり、アメリカでも急速に環境問題の最重要課題の1つになりつつあります。米国の人々は製品を買い、使い、そして放り捨てます。あなたは古い電子機器を政府の安全ガイドラインに従って処分しましたか?あなたはガイドラインがあることすら知らなかった可能性が高いでしょう。あなたの電子機器を数百万倍にし、それらに含まれる多数の毒性化学物質を考慮に入れ、それからそれらの化学物質を地面に埋めるか、火をつけるかしたところを想像してみてください。

この埋め立てと焼却の2つが、米国における廃棄物処理の主な手段です。危険な有害物質を取り除くという点では、どちらも良い選択ではありません。私たちの多くが毎日使っている発泡スチロールやプラスチックは、自然な方法では分解しません。それらを燃やせば空気中に発がん性物質を放出します。不適切な焼却は(意図的であろうとなかろうと)大気汚染に拍車をかけ、スモッグを増加させます。埋立地に捨てても分解されません。埋立地が満杯になると、地下水汚染が拡大する危険性があります。

大局的な観点

アップル(とその仲間たち)は電子機器廃棄物について何をすべきでしょうか?

図20.15 | 電子機器廃棄物(e-wasteとして知られます)で埋め尽くされた駐車場。(Credit: U.S. Army Environmental Command/flickr)

図20.15 | 電子機器廃棄物(e-wasteとして知られます)で埋め尽くされた駐車場。(Credit: U.S. Army Environmental Command/flickr)

環境を悩ます壊れたプラスチックや錆びた金属の山は、最も問題のある廃棄物のタイプではありません。電子機器廃棄物(e-waste)、つまり時代遅れになり、壊れて、使い古された電子機器は、世界で最も急増している廃棄物の分類です。電子機器廃棄物は、家電製品、バッテリー、制御装置、コンピュータ、電話、および同様の製品で構成されています。皮肉なことに、最大の電子機器廃棄物問題となる可能性があるものの1つは、使用済みのソーラーパネルとなるでしょう。それは、廃棄物全体のほんの一部ではありますが、複雑なリサイクル工程が必要となります(Stone, 2020)。これらの製品にはすべて、内部に毒性化学物質や危険な金属が含まれており、生分解しないプラスチックも大量に含まれています。

では、それらはどこへ行くのでしょうか?多くの企業は電子機器廃棄物を「リサイクル」のためにアフリカやアジアの開発途上国に送っています。それらはある意味ではリサイクルされていますが、その結果は決してクリーンではありません。実際のところ、それは最も汚い仕事の1つです。海外では、環境規制の恩恵にあずかることなく、電子機器廃棄物処理場は、壊れた電子機器の無限の山をより分けて貴重な銅や銀やその他の貴金属のかけらを探し出す起業家たちにとっての一種の新興市街の様相を呈しています。しかし残念なことに、このような労働者たちはその捜索の間に致死的な有害物質にさらされています。

各国政府は切迫している災難に注目し始め、欧州連合やカリフォルニア州はより厳しい規制を設けました。これらの規制は、電子機器に含まれる有害物質の量を制限するとともに、使用済み電子機器のリサイクルの問題に対処するものです。しかし驚くことではありませんが、企業は自社のプロセスをグリーン化していると主張する一方で、しばしば規制強化に抵抗しています。一方、活動家団体グリーンピースを含め多くの環境保護団体がこの問題に取り組んでいます。グリーンピースは、企業が次のような取り組みを行うよう促していると述べています:

  1. エネルギー効率、再生可能エネルギー、エネルギー方針の提唱により、排出量を測定し削減する。
  2. より環境に優しく、効率的で長持ちし、有害物質を含まない製品を作る。
  3. 生産材料やエネルギー源の選択から、古い製品の世界的な引き取りプログラムの確立に至るまで、企業運営全体を通じて環境への影響を削減する(Greenpeace, 2011)。

アマゾン、サムスン、キヤノン、スプリント、デルなどの企業は、効果的で先進的なプログラムを実施していることで知られています (Sadoff, 2019)。

空気

中国の急成長する経済と勃興している産業は、悪名高い空気の質の悪さにつながっています。主要都市ではスモッグが深く立ちこめ、時にはその中を航行できない航空機を地上に待機させることもあります。歩行者やサイクリストは身を守るためにエアフィルター付きのマスクを着用しています。北京では、市民は政府が毎日発表する汚染度評価が信頼できるものなのか懐疑的です。正確な情報が他の人々の行動を喚起することを期待して、自ら汚染測定を行う人が増えています。通りを見通すのもやっとの日もあるため、彼らは一刻も早い対策を望んでいます(Papenfuss, 2011)。

人類は、その数の増加、化石燃料の使用、ますます都市化される社会により、地球の大気に過剰なストレスを与えています。大気汚染の度合いは地域によって異なり、あなたは自分が気づいている以上に個人的な影響を受けているかもしれません。あなたは家を出る前に、どれくらいの頻度で大気の質のレポートをチェックしているでしょうか?あなたの住んでいる地域によっては、この質問はまったく奇妙に聞こえるかもしれないですし、あるいは日常的なことのように聞こえるかもしれません。ほとんどの場合、私たちは酸素とともに、すす、炭化水素、炭素、窒素、硫黄酸化物も吸い込んでいます。

大気汚染の多くは人間の活動によるものです。何人の大学生が少なくとも一日に一度はキャンパス内を車で移動しているでしょうか?携帯電話を購入する前に、各企業がどれだけの汚染物質を大気中に排出しているかという環境報告書をチェックする人はいるでしょうか?私たちの多くは、日常的な決断がどのように積み重なって長期的な地球規模の問題となるかを気にすることなく、環境を当たり前のものとして受け入れるという罪を犯しています。車の代わりに歩くなど、あなたの全体のカーボンフットプリントを減らすようなちょっとした工夫をどれだけ思い浮かべることができますか?

「共有地の悲劇」を思い出してください。私たち一人ひとりが大気汚染の影響を受けています。しかし、より多くの牛を所有することで利益を得るために牛を一頭増やすものの、過放牧された土地の代償を支払う必要のない放牧者のように、私たちは最終的な結果を気にすることなく、車を運転したり最新の携帯電話を購入したりすることによって利益を得ています。大気汚染は、たばこを吸うことによる影響が時間とともに蓄積されるのと同じように、体内に蓄積され、より慢性的な病気につながります。また、人間の健康に直接影響を与えるだけでなく、大気汚染は農作物の品質や冷暖房費にも影響を与えます。言い換えると、ガソリンを満タンにするとき、私たちは皆、ガソリンスタンドでの値段以上のものを支払っています。

毒性廃棄物と放射性廃棄物

放射能は大気汚染の一形態です。原子力エネルギーは安全で豊富な電源を約束する一方で、環境とそこに住む人々にとって危険なものとみなされることが増えています。私たちは放射性廃棄物を蓄積し、それを長期にわたって管理し、最終的には環境を破壊したり将来の世代を危険にさらしたりすることなく、有毒な廃棄物を保管する方法を考えなければなりません。

2011年の日本における地震は、政府が監視する安全な原子力エネルギーでさえも危険であることを示しています。災害が発生したとき、私たちはどのようにして大勢の影響を受けた人々を安全に避難させることができるのでしょうか?実際、避難範囲をどこまで広げるべきかについて、どうすれば確信を持つことができるでしょうか?放射線は食物連鎖にも影響を及ぼし、(植物プランクトンや微小な土壌生物といった)下層から上層に至るまで被害をもたらす可能性があります。繰り返しになりますが、安価な電力のために支払う代償は、私たちが電気代の請求書で目にするものよりもはるかに大きいです。

図20.16 | 2010年5月に撮影されたメキシコ湾岸の航空写真は、BPディープ・ウォーター・ホライズンの流出事故による被害を示しています。(Credit: Jeff Warren/flickr)

図20.16 | 2010年5月に撮影されたメキシコ湾岸の航空写真は、BPディープ・ウォーター・ホライズンの流出事故による被害を示しています。(Credit: Jeff Warren/flickr)

2010年にルイジアナ州のメキシコ湾岸を襲った甚大な原油流出事故は、毒性残留物につながった数多くの環境危機の1つに過ぎません。それらには、1970年代のラブ運河周辺の汚染から、1989年のエクソン・バルディーズ号原油タンカー事故、1986年のチェルノブイリの惨事、2011年の地震の後の福島原子力発電所の事案までが含まれます。しばしば、このような話はニュースとなることなく、ペンシルバニア州セントラリアやカリフォルニア州ヒンクリーのような毒性のある地帯の近くに住む人々にとっては、単に生活の不快な一部となっています。多くの場合、このような地域に住む人々は、その原因に気づかないまま、がんクラスターの一員となっている可能性があります。

図20.17 | 湾岸の浜辺の石油は大きな荒廃を引き起こし、海や陸の動物を殺し、地元のビジネスに壊滅的な打撃を与えました。(Credit: AV8ter/flickr)

図20.17 | 湾岸の浜辺の石油は大きな荒廃を引き起こし、海や陸の動物を殺し、地元のビジネスに壊滅的な打撃を与えました。(Credit: AV8ter/flickr)

現実世界における社会学

火は燃え続ける:ペンシルバニア州セントラリア

かつてペンシルバニア州セントラリアと呼ばれた場所がありました。この町は1860年代に設立され、一頃は石炭労働者を中心に数千人が住んでいました。しかし、その消滅の物語は一世紀後の1962年に始まります。その年、町のはずれにある古い廃炭鉱の坑内で、ゴミを燃やす火がつけられました。火は坑道を下り、石炭鉱脈に引火しました。それは今も燃え続けています。

20年以上もの間、人々は地下の火を消そうと試みましたが、何をしてもまた燃えてしまいました。政府の対策はほとんどなく、有毒ガスが辺りを包み込み、陥没穴が発達したため、人々は家を放棄せざるを得ませんでした。1981年、12歳のトッド・ドンボスキーの足下で地盤が崩壊したとき、この状況は全米の注目を集めました。幅4フィート、深さ150フィートの陥没穴が彼の下に開いたとき、トッドは自宅の庭にいました。彼は露出した木の根にしがみつき、一命を取り留めましたが、あと数フィート深く落ちていたら、熱か一酸化炭素で死んでいたでしょう。

1983年、この火事を調査した技術者たちは、あと100年以上燃え続ける可能性があり、4000エーカー近くに広がる可能性があると結論付けました。この時点で、政府は町の住民にお金を払うことを申し出て、近隣の町への移転を求めました。政府が彼らの家を買い取ったにもかかわらず、何人かの頑固なセントラリアの人々は去ることを拒否し、彼らだけが残りました。ある畑では、地面が熱く不安定なため、自己責任で立ち入るよう警告する看板が立っています。そして火は燃え続けています(DeKok, 1986)。

環境的人種差別

環境的人種差別とは、少数派集団(主に有色人種と低い社会経済的集団に属する人々)が住む地域が、毒性廃棄物施設、ゴミ捨て場、その他の環境汚染や悪臭の原因など、生活の質を低下させるような不釣り合いな数の危険にさらされていることを指します。世界中で、少数派集団のメンバーは、廃棄物や汚染にさらされる機会が多いことから生じる健康問題によって大きな負担を負っています。これは、条件が劣悪な労働者に対する規制が存在しない(あるいは施行されていない)、危険で不健康な労働条件のために生じたり、毒性物質が不快なほど近くにある近隣地域で生じたりすることがあります。

環境的人種差別に関する統計は衝撃的です。環境的に不健全な住宅、アスベストの問題を抱えた学校、鉛の塗料が塗られた施設や遊び場など、アフリカ系アメリカ人の生活のあらゆる側面に、環境的人種差別が浸透していることが調査で明らかになっています。社会学者ロバート・ブラードが率いた20年にわたる比較研究は、「全米の商業用の有害廃棄物施設の立地を予測する上で、人種は社会経済的地位よりも重要である」と特定しました(Bullard et al., 2007)。例えば、黒人の子供たちは、白人の子供たちに比べて鉛中毒(子供にとって主要な環境による健康上の脅威)にかかる可能性が5倍も高いこと、また、有色人種が有害廃棄物施設のある地域に不釣り合いに多く居住していることなどが、彼の調査によって判明しました(Bullard et al., 2007)。このプロジェクトの社会学者たちは、ハリケーンのカトリーナが引き起こした環境災害の長期的な清浄化において、環境的人種差別がどのように扱われているかを調査しています。

現実世界における社会学

ネイティブ・アメリカンの部族と環境的人種差別

ネイティブ・アメリカンは紛れもなく環境的人種差別の犠牲者です。人種的正義のための委員会は、ネイティブ・アメリカン全体の約50%が、管理されていない有害廃棄物処理場がある地域に住んでいることを見出しました(Asian Pacific Environmental Network, 2002)。世界中で先住民族の人々が同様の運命に苦しんでいることに疑いの余地はありません。

ネイティブ・アメリカンの部族にとっては、制度化された権利剥奪の歴史に起因する複雑な統治上の問題があるため、この問題は複雑であり、その解決策を得るのは困難です。米国の他の人種的少数派とは異なり、ネイティブ・アメリカンの部族は主権を持つネーションです。しかしながら、彼らの土地の多くは「信託」によって保有されており、これは「連邦政府が部族に代わって信託によって土地の所有権を保有している」ことを意味します(Bureau of Indian Affairs, 2012)。環境破壊の事例の中には、このような交差から生じるものもあり、そこではアメリカ政府の所有権は、部族の統治体の承認なしに政府が行動することを意味します。部族が経験する環境的人種差別のその他の重大な要因は、強制排除と、非インディアンに与えられるのと同じ補償給付を受けるための負担の重いお役所的な手続きです。

なぜこのようなことが起こるのかを理解するために、いくつかの事例を考えてみましょう。ゴシュート・インディアンのスカル・ヴァレー・バンドの故郷は、2億ドルという高額な支払いが疑われる中、高レベル核廃棄物投棄場の建設地として狙われました(Kamps, 2001)。ネイティブ・アメリカンの権利の擁護者である先住民のキース・ルイスは、同族の人々が数十年にわたるウラン汚染に耐え忍んできた後のこの買収について、「飢えた人間を金で誘惑することに何ら道徳的なところはない」とコメントしました(Kamps, 2001)。別の例では、ウェスタン・ショショーニ族のユッカ・マウンテン地域が、豊富なウラン資源を目当てに鉱山会社に追い求められています。この脅威は、この地域が米英の核爆弾実験によって被っている既存の放射線被曝に拍車をかけています(Environmental Justice Case Studies, 2004)。コロラド州、ユタ州、アリゾナ州、ニューメキシコ州が接する「フォー・コーナーズ」地域では、ホピ族とナバホ族の家族の一団が強制的に家から追い出され、その土地ではピーボディ鉱業会社によって100億ドル相当の石炭のための採掘が行われています(American Indian Cultural Support, 2006)。ニューメキシコ州のナバホ族の土地で長年にわたってウラン採掘が行われた結果、深刻な健康被害が発生していますが、賠償金を確保するのは困難です。人命が失われたことに加えて、家屋やその他の施設も汚染されました(Frosch, 2009)。また別の事例では、ミシガン州ホワイトパイン近郊に住むチペワ族のメンバーは、保留地を横切る危険な硫酸の輸送を止めることはできませんでしたが、彼らの活動は硫酸を使用した採掘プロジェクトを中止させるのに役立ちました(Environmental Justice Case Studies, 2004)。

これらの例は、ネイティブ・アメリカンの部族が直面し、今も闘い続けている何百もの事案のほんのいくつかに過ぎません。悲しいことに、この土地の原住民に対する不当な扱いは、この環境的人種差別という制度を通じて続いています。社会学者の仕事は、どのようにこの社会問題に注意を引き付け、最終的には緩和するのに役立つでしょうか?

環境的人種差別はなぜ存在するのでしょうか?理由は単純です。資源を持つ人々は、自分たちのコミュニティーが汚されないよう、認知度、資金、世間の注目を集めることができます。その結果、環境への負担が不公平に分配されることになります。この不公平を維持するもう1つの方法は、NIMBY抗議活動です。化学プラント、空港、埋立地、その他自治体や企業のプロジェクトは、しばしばNIMBYデモの対象となります。そして同じくらい頻繁に、NIMBY主義者は勝利し、その反対していたプロジェクトが、それに対抗する資源を持たない人々の近くに移動することがあります。

重要用語

持続可能な開発:自然環境を枯渇させたり損なったりすることなく行われる開発

亡命希望者:難民としての地位の主張が正当であると確認されていない人々

がんクラスター:人口に占めるがんのレベルが高い地理的領域

環境収容力:利用可能な資源の量を考慮した上で、特定の地域に住むことができる人の量

気候変動:人間の活動による気温や気候の長期的な変化

同心円地帯モデル:都市を一連の円形リングまたは地帯として捉える人間生態学のモデル

コーニュコピア理論:増加する人口に適切な資源を供給するという課題に、人間の創意工夫が立ち向かうと主張する理論

人口転換理論:出生率と死亡率を産業発展の段階と結びつけるパターンに従って、人口増加の4つの段階を記述する理論

人口統計学:人口についての研究

電子機器廃棄物(e-waste):壊れたり、時代遅れになったり、使い古された電子機器の廃棄物

環境的人種差別:経済的・社会的に不利な立場にあるコミュニティーが、環境上の危険に対して不釣り合いな割合の負担を負っていること

環境社会学:人間と環境の関係を扱う社会学の下位分野

準郊外:郊外よりもさらに外側に位置し、一般的に社会経済的地位の高い住民が居住するコミュニティー

出生率:実際に生まれた子供の数を示す指標

フラッキング:水圧破砕法。地中をドリルで掘削し、水、砂、独自の化学物質の混合物を高圧で岩盤に送り込むことによって、頁岩からガスや石油を回収するために使われる方法

ジェントリフィケーション:歴史的にあまり豊かでなかった都市部やコミュニティーに上流階級や中流階級の住民が流入すること

人間生態学:人間とその構築物や自然環境との関係を見る機能主義的な視点

国内避難民:国境内にとどまりながら自分の家から逃れている人

マルサス理論:積極的抑制(戦争、飢饉、病気)と予防的抑制(出生を減らす方策)によって人口がコントロールされると主張する理論

巨帯都市(メガロポリス):複数の都市とそれを取り囲む郊外や準郊外を包含する巨大な都市回廊

大都市(メトロポリス):都市とその郊外・準郊外を含む地域

死亡率:ある人口のうち死亡する人の数を示す指標

NIMBY:「Not In My Back Yard(うちの裏庭ではやめてくれ)」の略で、劣悪な環境慣行が自分に直接影響する場合、それに抗議する人々の傾向

汚染:有害なレベルの汚染物質が環境に持ち込まれること

人口構成:出生率、死亡率、移住率に基づいた、ある人口についての人口統計学的プロファイルのスナップショット

人口ピラミッド:年齢と性別による人口分布を描いた図的表現

難民:戦争、迫害、自然災害から逃れるために自国を離れることを余儀なくされた個人

性比:ある人口における男女比

郊外:都市を取り囲むコミュニティーで、典型的には、毎日通勤するのに十分なほど近い

都市社会学:都市化の研究に焦点をあてた社会学の下位分野

都市化:都市における社会的、政治的、経済的関係の研究

ホワイトフライト:経済的に安定した白人が、人種が混在する都市部から郊外へと移住すること

人口ゼロ成長:出生や移入によって人口に加わる人の数と、死亡や移出によって人口から失われる人の数が等しくなるという理論的目標

各節のまとめ

20.1 人口統計学と人口

学者はさまざまな分析を通じて人口統計学を理解します。マルサス理論、人口ゼロ成長理論、コーニュコピア理論、人口転換理論は、どれも社会学者が人口統計学を研究するのに役立っています。地球の人口は、特に周縁国で急速に増加しています。人口に影響を与える要因には、出生率、死亡率、移入や移出を含む移住が含まれます。人口増加による潜在的な影響は数多くあり、このような数の増加がもたらす潜在的な影響に関する社会学的な見方はさまざまです。その増加は、すでに負担がかかっている地球とその天然資源を圧迫するでしょう。

20.2 都市化

都市は住民に数多くの機会を提供し、物資の入手や数多くの雇用機会など、大きな便益をもたらします。それと同時に、人口が多い地域は、人口集団間の緊張を招き、環境に負担をかけることもあります。都市居住者の人口が増え続ける一方で、社会的なひずみの原因もそれに伴って増加しています。今日の都市生活者にとっての究極の課題は、環境に悪影響を与える汚染やエネルギー使用を減らしながら、都市の資源を公平に共有する方法を見つけることです。

20.3 環境と社会

極端な気象パターンや気候変動への懸念が高まるにつれ、環境社会学の領域は拡大しています。人間の活動は土壌、水、大気の汚染につながり、食物連鎖全体の健全性を損ないます。すべての人が危険にさらされている一方で、貧困層や不利な立場にある地域や国家は、この惑星の汚染による負担の大きな部分を負っており、この動向は環境的人種差別として知られています。

各節についての質問

20.1 人口統計学と人口

  1. 地球の人口は50年間で倍増し、1999年に__________に達しました。
  1. 60億人
  2. 70億人
  3. 50億人
  4. 100億人
  1. 機能主義者ならばどの問題に取り組むでしょうか?
  1. インナーシティー[都市中心部]がゲットー化し、職の利用可能性が制限されること
  2. 移入や移出の傾向がグローバルな関係を強化すること
  3. 人種差別と性差別が農村地域の人口構成に影響を与えること
  4. 人間が日常的に環境資源と相互作用すること
  1. 環境収容力とは何を指しますか?
  1. 地域社会が新しい移民を受け入れる能力
  2. ある民族集団内のグローバリズムのための能力
  3. 特定の環境で持続的に維持できる生命の量
  4. 垂直的な成長が義務付けられた場合、都市中心部が耐えられる重さの量
  1. マルサスが人間の人口を制限すると考えた3つの要因とは何ですか?
  1. 自己保存、老齢、不健康
  2. 自然のサイクル、不健康、移住
  3. 暴力、新しい病気、老齢
  4. 戦争、飢饉、病気
  1. コーニュコピア理論は何を信じていますか?
  1. 人間の創意工夫は、人口過剰が引き起こすあらゆる問題を解決するだろうということ
  2. 新しい病気が常に人口を安定させるだろうということ
  3. 人類がどれだけ存在しようとも、地球は自然に十分なものを供給するだろうということ
  4. 最大のリスクは人口増加ではなく、人口減少であること

20.2 都市化

  1. 同心円地帯モデルでは、地帯Bには何が存在する可能性が高いですか?
  1. 都市の工業中心地
  2. 富裕層の通勤用住宅地
  3. 安いアパートメントに分割されたかつての裕福な住宅地
  4. 農村部の開拓地
  1. 都市が存在するための前提条件は何ですか?
  1. 水と好ましい気候を備えた良好な環境
  2. 高度な農業技術
  3. 強力な社会組織
  4. 上記すべて
  1. 2014年に世界で最大の都市はどこでしたか?
  1. デリー
  2. ニューヨーク
  3. 上海
  4. 東京
  1. 準郊外が生まれたきっかけは何ですか?
  1. 都市のスプロール化と群衆の都市への移動
  2. 郊外での生活コストの高さ
  3. 1980年代の住宅ブーム
  4. ジェントリフィケーション
  1. パリの郊外はアメリカの多くの都市の郊外とどう違いますか?
  1. それらは公共交通機関で結ばれている。
  2. それらは工業やビジネスの機会が多い。
  3. それらは公営住宅や都市部の貧困層の代名詞である。
  4. それらは人口が少ない。
  1. ジェントリフィケーションは都市にどのような影響を与えますか?
  1. 都市はより混雑するようになる。
  2. 裕福でない住民は、あまり好ましくない地域に押しやられる。
  3. 汚染を含む交通問題が悪化する。
  4. 上記すべて
  1. 人間生態学の理論は何を扱っていますか?
  1. 人間と環境との関係
  2. 人間がテクノロジーに影響を与える方法
  3. 人間の人口が人間以外の種の多様さを減少させる方法
  4. 人間と他の種との関係
  1. 都市化には、何の社会学的研究が含まれますか?
  1. 都市経済
  2. 都市政治
  3. 都市環境
  4. 上記すべて

20.3 環境と社会

  1. 「共有地の悲劇」とは何を指すものですか?
  1. 地球温暖化
  2. アフリカの地主
  3. オックスフォードの共有放牧地
  4. 私的空間の悪用
  1. 人間の活動が水供給に与える影響にはどのようなものがありますか?
  1. 汚水の発生
  2. 化学物質の拡散
  3. 放射能の増加
  4. 上記すべて
  1. 環境的人種差別の例はどれですか?
  1. 有色人種が環境的に危険な地域に不釣り合いな割合で住んでいるという事実
  2. グリーンピースの抗議活動
  3. 以前は「白人専用」だった学校におけるアスベストの普及
  4. 自分と異なる環境観を持つ人々に対する人種差別に似た先入観
  1. 海岸線の浚渫がもたらす悪影響でないものは何ですか?
  1. サンゴ礁の損傷
  2. 海洋生物の死
  3. 海草の藻場の荒廃
  4. 人間の人口減少
  1. 廃棄物処理の主要な2つの方法は何ですか?
  1. 埋め立てと焼却
  2. 焼却と堆肥
  3. 分解と焼却
  4. 海洋投棄と埋め立て
  1. 電子機器廃棄物(e-waste)の大部分はどこにたどり着きますか?
  1. 焼却炉
  2. 周縁国でリサイクルされる
  3. 新しい電子機器に再利用される
  4. 海洋投棄される
  1. どのような自治体のプロジェクトが、環境的人種差別をもたらすことが多いですか?
  1. 毒性物質の投棄やその他の好ましくないプロジェクト
  2. 学校、図書館、その他の文化施設の場所
  3. 病院やその他の安全衛生施設
  4. 公共交通機関の選択肢

簡潔に答えてください

20.1 人口統計学と人口

  1. 人口増加について私たちが知っていることを踏まえて、一家族が持てる子供の数を制限する中国の政策をどう思いますか?あなたはそれに賛成ですか?その理由、あるいはそうでない理由は何ですか?13億人以上の人口を抱える国は、他にどのような方法で人口を管理できるでしょうか?

  2. 移入や移出があなたの生活や、あなたが見たことのある地域社会に及ぼす影響について述べてください。肯定的な影響は何ですか?否定的な影響は何ですか?

  3. 未成年の亡命希望者に対して、米国はどのような責任を有しているでしょうか?

20.2 都市化

  1. 郊外と準郊外の違いは何ですか?また、それぞれに住む可能性が最も高いのは誰ですか?

  2. 今後10年間、都市人口の増加は世界にどのような影響を与えるでしょうか?

  3. 同心円地帯モデルを考慮すると、あなたはどのような地帯で育ちましたか?それは、あなたの家族の前の世代の人々と同じですか、それとも違いますか?あなたは今、どのタイプの地帯に住んでいますか?ある地帯の出身者が、別の地帯の出身者を固定観念化することはありますか?もしそうなら、どのようにですか?

20.3 環境と社会

  1. この節を読んで、あなたは家庭ごみの扱い方を変えますか?説明してください。

  2. 電子機器廃棄物の問題にどのように対処すべきだと思いますか?責任を負うべきは、製品を製造する企業でしょうか、それとも製品を購入する消費者でしょうか?古い電子機器をリサイクルするためにお金を払わなければならないとしたら、あなたの購買習慣は変わるでしょうか?

  3. 説明責任のない公共利用が否定的な結果を生み出すという共有地の悲劇についての現代的な例を思い浮かべることができますか?

  4. NIMBY抗議は、関心を持つ市民が団結して、自分たちに悪影響を与えるものに反対する声を上げるときに起こります。これは肯定的な傾向でしょうか、否定的な傾向でしょうか?NIMBY抗議の例を挙げ、あなたがそれを支持するかどうかを述べてください。

さらなる研究

20.1 人口統計学と人口

新時代のZPG提唱者から国連の報告書まで、人口に関する懸念についてもっと知るには、ポピュレーション・コネクションのウェブサイト(http://openstax.org/l/population_connection)をチェックしてください。

各国の人口ピラミッド(http://openstax.org/l/2EDemoNow)のインタラクティブ版や、時系列での更新や変化を見るには、このウェブサイト(https://openstax.org/l/populationpyramid)をご覧ください。

20.2 都市化

人間生態学の分野における最新の研究についてさらに学ぶことに興味がありますか?人間生態学会のウェブサイト(http://openstax.org/l/human_ecology)を訪れて、この分野の最新の展開をご覧ください。

都市部でのある場所から別の場所への移動は、あなたが思っている以上に複雑かもしれません。ストリーツブログのウェブサイト(http://openstax.org/l/pedestrian_traffic)で、歩行者の交通の懸念に関する最新情報を読んでください。

20.3 環境と社会

クリーンアップス・イン・マイ・コミュニティーのウェブサイト(http://openstax.org/l/community_cleanup)を訪れて、あなたの家の近隣で環境汚染が確認された場所と、どのような対策がなされているかについてご覧ください。

あなたのカーボン・フットプリントはどのくらいですか?カーボン・フットプリント計算機(http://openstax.org/l/carbon_footprint_calculator)を使って調べてみましょう。

ウォーターフットプリント計算機(https://openstax.org/l/watercalculator)を使って調べてみましょう

参考文献

はじめに

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20.1 人口統計学と人口

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